2018年5月25日金曜日

近刊『まぼろしの「日本的家族」』


早川タダノリ(編著)『まぼろしの「日本的家族」』(青弓社ライブラリー93)、青弓社、2018年6月27日刊行予定
2012年に自民党が発表した「日本国憲法改正草案」に明らかなように、改憲潮流が想定する「伝統的家族像」は、男女の役割を固定化して国家の基礎単位として家族を位置づけるものである。 右派やバックラッシュ勢力は、なぜ家族モデルを「捏造・創造」して幻想的な家族を追い求めるのか。 「伝統的家族」をめぐる近代から現代までの変遷、官製婚活、結婚と国籍、税制や教育に通底する家族像、憲法24条改悪など、伝統的家族を追い求める「斜め上」をいく事例を批判的に検証する。
 昨年開催されたPARC自由学校の連続講座「まぼろしの「日本的家族」」をベースとした本書に私も第2章「右派の「二十四条」「家族」言説を読む」を寄稿いたしました。
 先月刊行された『右派はなぜ家族に介入したがるのか』所収の拙稿も、本書に所収の拙稿もそれぞれ4節からなっており、第1節はどちらも右派の改憲論の現状を報告したものです。そのため基本的には同じような内容になっておりますが、なるべく異なる資料を紹介するようにいたしました。残りの2〜4節についてはほとんど重複のない内容にしたつもりです。